仕事の事

【体験談】お金がない、仕事もないどん底は自分の成長へのチャンス

成長

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「お金がない」
なるべく考えたくない事ですよね。

私も貧乏に育ってきましたし、「全くお金がない」という事を、20代後半と30代後半に経験しました。

20代の頃は、まだそんなに深い悩みではなく、「なんとかなるさ」という気持ちで乗り切れましたが、37歳の時の「お金がない」という悩みは違いましたね。

私は30歳頃から4年間、雇われ社長として仕事をし、その後はフリーの音楽プロデューサーとしてとあるアーティストを手掛けていました。

そのアーティストが解散した後は、全くお金がなくなってしまい、そこから就職活動をしたのですが、全くと言っていいほど雇ってくれるところはありませんでした。

不安な毎日とやりきれない自分

不安

37歳という年齢、何年もフラフラしていたという経歴。
何の資格もなければ、これと言って出来る仕事もない。
当然と言えば当然です。

それでも求人サイトやハローワークで職を探し、面接を受けまくりましたがやはり駄目。

お金もない中で働く事もできない。
本当に毎日が不安でたまりませんでした。

こういった事になると、実際何も手につかなくなりますし、不安で眠れなくなります。

かと言って朝は起きれなくなるという悪循環。
身体にも良くないですね。

それから1ヶ月後くらいに、登録していた転職サイトから問い合わせがあって、なんとか外資系の損保会社に入社できました。

ただ、入社半年でノルマを達成できないとその場でクビになるという契約で、私はその会社を半年でクビになってしまいました。

「もうどこも雇ってくれない」
その気持ちでいっぱいになり、就職活動すら出来なくなってしまいました。

チャンスを物にできない自分

チャンスものにできない

そんなある日、私が経営していた頃の従業員が、インターネット関係の会社を経営していると知り連絡をする事に。

主に「SEO」の事業を行っているという事でしたが、「営業がいないのでやらないか」と言われました。

私には断る理由も余裕もなく、その会社に契約社員として入社させて頂きました。

ただ、条件は入社1ヶ月でノルマを達成できないとクビというとても厳しい内容。

朝から晩まで電話でアポを取り走り回って、自分なりに一生懸命頑張ったつもりでしたが、結局ノルマは達成できず、辞めてもらえないかと言われました。

私はここでクビになったら、もう行けるところはないと思い、なんとか社長に頭を下げてお願いしましたが、それでも駄目と言われました。

その日は諦めて帰りましたが、自分の情けなさに涙が止まらず、もう一回だけチャンスをもらう為に社長に連絡しました。

その時社長から言われた言葉は、
「頑張っている姿を見せてくれてたら、ノルマ達成しなくても考えた」
という事でした。

もの凄く頑張っていたのに、何でそんな事いわれるんだという気持ちでいっぱいになり、つい「頑張ってましたよ!」と言ってしまいました。

でも、社長は冷静に、
「頑張ってた、っていうつもりでしょ? その歳でどうしようもない状況なら、どんな事をしてでもノルマは達成できたはず、そういった仕事をしていたはず、僕にはそうは見えなかった」
と言われれました。

私は初めてそこで、自分がどこかで甘えていた気持ちに気づきました。

年下の元従業員の社長に言われる事は、物凄く屈辱でしたが、私は、どこかで「大丈夫だろう」という甘えた気持ちでやっていたように思います。

あらためて私は社長に「もう一度だけチャンスが欲しい」と懇願しました。

そして、なんとか2週間のチャンスをもらえました。

今に繋がる大きな分岐点

分岐点

2週間。

たった2週間で目標が達成できるのか。
おそらく私の人生の大きな大きな分岐点だったと思います。

私はその日から、早朝から夜遅くまで、結果を出す為にとにかく無我夢中で営業しまくりました。休みの日も自宅から営業メールを送るなど、とにかく全部出し切ろうという気持ちでいっぱいでしたね。頭も身体もフル回転の毎日。

そして、私は2週間で1ヶ月のノルマを達成し、そしてその次の月もノルマを達成し、無事正社員になる事ができました。

私は、そんな年下の元従業員の社長に、一生ついて行こうと思い、それからも営業成績をガンガン上げ、SEOの作業が間に合わなくなるほどの案件を取るようになりました。

収入も一気に増え、その年の冬のボーナスだけで100万円は超えたと思います。

会社自体ももちろん成長し、私も営業マンを指導する立場になりましたが、同業他社の傘下に入るという事になり、私はそのタイミングで退職する事にしました。

もちろん社長とちゃんと話し合い、私は「ホームページ制作会社」として独立起業する事にしたのです。

成功するコツを掴む

コツ

人生2度目の会社経営。

でも、今回は全部自分で全くの一からの起業。

ほとんど経験のない「ホームページ制作」という仕事で会社を立ち上げるという無謀さに、知人からも「うまく行くはずがない」と言われましたが、私は全く不安はありませんでしたね。

全く、というと言い過ぎかもしれませんが、「仕事で成功するコツ」のようなものを、その会社で掴んだような気がします。

それから丸9年。
一度も赤字を出す事なく今までやってこれました。

もちろん、今は「お金がない」という悩みもありませんし、都内で1人悠々自適に暮らしております。

今の自分があるのは、もちろんその会社の社長が自分を見捨てずにチャンスをくれた事もありますが、駄目な自分なりになんとか食らいつき、与えられた2週間に人生全てをかけるつもりでやれた事だと思っています。

たった2週間の努力が、その後の10年を幸福なものにしてくれました。

おそらく、人生には何度もどん底を味わわなければ駄目な瞬間がやってくると思います。

私も今後また味わうかもしれません。

でも、それは、その先の自分の人生を大きく変えるチャンスであり、成長できるチャンスだと思っています。

そう思う事ができました。

更に成長するチャンス

チャンス

現に今、「コロナ禍」ですが、弊社も大きく影響を受けております。

経済全体も少しずつ落ち込んできており、不安も大きくなってきました。

でも、こういった状況になって気づいた事があります。

ここ数年、優秀なスタッフも入り、私が実務をやらなくてもいい環境で仕事ができていたせいか、私自身、何かで成長できていたかと言えば、そんな事はなかったのです。

こういった状況になって再度自分を見つめ直すチャンスになり、新しい事への挑戦がいくつか始まりました。

私はあの「2週間」を今でもしっかり覚えています。

その時の気持ちを思い出しつつ、今よりも成長できている自分を想像しつつ、今やるべき事をしっかり楽しみたいと思います。

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管理人・ライター / TOMOYA 
49歳男性。
web制作、webマーケティング、また音楽関連の会社を東京都内で経営。(2011年設立)
栃木放送「Leina✫color」パーソナリティ。
大手企業でのサラリーマンから、ミュージシャンを目指した極貧生活、20を超える業種のアルバイトや正社員を経て起業。私生活では4回の結婚を経験するなどジェットコースターのような人生を生きる。

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