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どこにいても争い事って避けられないですよね。
家族、恋人、会社の上司や同僚、後輩、友達。
この世の中で生活している以上、人との関わりは避けられず、争い事は必ずと言っていいほど起こってしまいます。
なんでこの人は、私の事理解してくれないんだろう
なんでこの人は、こんな事にお金を使うんだろう
なんでこの人は、こんなに頭が硬いんだろう
なんでこの人は、仕事をしないんだろう
なんでこの人は…
誰かに対してこういった感情を持つ事があるかと思いますが、おそらく、自分自身も他人から同じような感情を持たれているかもしれません。
それは、皆それぞれ価値観を持っていて、全てが全く同じ価値観の人間などいないからです。
そういった価値観の違いを理解できず、常に自分の価値観に正当性を持っている事はとても危険で、良好な人間関係を構築する事は非常に困難と言えるでしょう。
今回は、こういった価値観の違いをしっかり理解する事から、出来るだけ争い事を避ける為の方法を、実際の私の経験などから書かせて頂ければと思います。
ちなみに、私は現在会社経営歴10年の間、様々な人間とビジネスでの関わり合いをしてきた中で、取引先や従業員との人間関係構築での失敗と成功、また、私生活では、結婚、離婚歴4回という経験をしてきていますので、何が原因だったかという事は十分理解しているつもりです。
こういった失敗は数多くしてきましたので、いわゆる体験談とでもいいましょうか、少しでもお役に立てればなと思っております。
価値観の違いからの争い(仕事編)
会社を経営していてよく思うのは、仕事を請ける時、依頼する時などは必ず「お金」が発生しますが、このお金でのトラブルがよくあります。
もう8年くらい前に話になりますが、一度顧客と訴訟にまで発展したある出来事があります。
その当時、近所の会社から、その会社のwebサイトの簡易的なリニューアルの話しを頂きました。
全部をリニューアルするのではなく、ちょっとしたデザイン変更です。
私は見積もりを提出し、それに対して了承して頂き、作業を進めました。
もちろん先方の指示に従いながら進め、無事納品しました。
しかし、請求書を送っても一向に振り込みはなく、電話をしてもメールをしても一切連絡が取れなくなったのです。
近所だったので、行ってみたりしたのですが、誰も応答してくれなかった為、弁護士から内容証明を送ってもらいました。
その後、ようやく担当者から電話があって、
「よくよく考えてみたら金額が凄く高い、こんな金額払えないので支払いはしません」
と。
なんともまあ理不尽すぎる対応だなと思いまして、私は少額訴訟に踏み切る事にしました。
メールのやり取りやその他の資料を裁判所に提出し、そして裁判当日、先方の社長と担当者が現れました。
裁判が始まったとたん、彼らは金額に対しての文句をひらすら裁判官に訴えかけ、あたかも自分達が正しいかのような態度を貫き通していました。
騙された、とまで言っていましたね。
でも裁判官はもちろん頭が良いですし、そんな話も冷静に聞いていました。
そして裁判官から
「今回の作業内容も全て確認し、この地域の相場も全て調べたのですが、今回の作業に関しては相場よりも遥かに安い金額で請けられてますよ。あなた方の高い、安いという価値観はどこから来ているのですか?」
と。
その会社の社長は、
「いや、だいたいこのくらいの作業だったら○○円くらいが普通ですよ」
裁判官、
「その普通というのはどこから来ているのですか?」
結局何も言えなくなり、裁判官から私に和解を提案してきました。
私は今月中に支払うなら少し安くしてもいいという事を告げ、それで和解しました。
今でも仕事をしていると、金額の事で色々言って来られる方いらっしゃいますが、「そんなに安いんですか!?」という方もいれば、「高すぎませんか?」という方もいます。
それぞれに、その作業に対しての価値観の違いからくるものだと思いますが、自分の価値観と違うなら依頼しなければ良いだけの話しで、後からその価値観を押し付けられるのは違いますよね。
仕事というのは、どうしてもお金が発生するものですので、相場をしっかり調べた上で、その価値に見合う仕事をしてくれるかどうか見極め、取引する事がとても大事です。
その為には、毎日目の前の仕事をするだけでなく、色々なものを見たり、色々な人の話を聞いたり、調べたり、感じたり、そういった普段からの習慣が大事だと思っています。
じゃないと、高い安いを言ってはずかしい思いをするのが自分ですからね。
価値観の違いからくる争い(家族・恋人編)
私も離婚を4回もしてきたくらいですから、奥さんとの争いももちろんたくさんありました。
帰りの時間が遅いとか、家事がどうだとか、お金の事や食事の事、言えばきりがないですが、価値観の違いから生ずる事がほとんどですよね。
今振り返ると、そんな事で喧嘩をしていた時間、ストレスを感じてた時間は凄くもったいないです。
好きな人と付き合う期間が長くなったり、結婚したりすると、なんだか価値観が同じような錯覚を起こしてしまいがちですが、お互い生まれて育ってきた環境は違いますし、それぞれ価値観が違う他人だという事は忘れてはいけません。
常に、自分と相手の価値観が違うという事を意識しながらいると、何か納得いかない事があっても冷静に考える事ができると思います。
よく例えられる事ですが、コップに半分入った水を見て、
半分しか入っていない
半分も入っている
と意見は必ず分かれるのです。
帰りが遅い、早いに関してよく揉め事を起こす事ありますが、それも一緒で、早いか遅いかを感じるのは人それぞれなのです。
終電に乗って帰る事が早いと感じる人もいれば、終電なんてとんでもないと言う人もいるのです。
時間に対する価値観は特に違いがあるかと思いますので、そういった話し合いを事前にしておく事は大事かもしれないですね。
あと、食事の事を話していても価値観の違いがわかります。
これもよく話題になる事ですが、おでんはおかずになるか、ならないか。
どっちの意見ももちろんありますが、そんな価値観は育った環境だけで決まる事がほとんどです。
私は子供の頃、当たり前のように「おでん」はおかずでしたので、おかずになるでしょ、となるだけなのです。
それを理解できないとか言う人がいますが、そうやって育ってきたので、誰がどう言おうがそうなのです。
目玉焼きに何をかけるかとかも同じですよね。
育ってきた過程の中で刷り込まれているものは、どうしようもない事なのです。
こんな事で大きな喧嘩に発展する事はなかなかないと思いますが、こういった小さな事を「えーなんでー?」ではなく、当たり前に理解できるようになれば、相手との争い事も減るのではないでしょうか?
何にお金を使うかという価値観
よく、何にお金を使ったかという事で、人に何かを言われたり噂されたりする事があります。
私は特に会社を経営していますので、「社長」という目で見られ、何かをする度に「贅沢だ」とか、「無駄遣い」という事を言われたりします。
でも私は、今までの人生、お金があろうがなかろうが、その時に価値を感じる物を買ったり、サービスを請けてきました。
もちろんその時その時の持っているお金の状況が違うので、使える範囲はそれぞれ異なりますが、今もその延長線上で、贅沢とか勿体ないといった感覚は何も持っていません。
全て自分にとって価値かあるものだけを求めているだけです。
それは、誰であろうと関係ない事なのですが、それを自分の価値観に置き換えて色々と言う人はいるのです。
例えば、私は数ヶ月前に、「六本木ヒルズクラブ」というものに入会しました。
ホームページ等調べてもらえれば、入会金や年会費が見れますが、そんな高い金額を払うなんて贅沢だ、無駄遣いと言う人がいます。
確かに、そんな安い買い物ではないかもしれませんが、私は普段そこで仕事が出来る事に大きな価値を持っており、また、そこでの出会いや経験にも大きな価値を持っています。
しかし、私は家を買う事や、時計を買う事、高級な家具や電化製品を買う事にあまり価値を感じていないので、ほとんど「物」を持っていません。
服に関しては数着、靴に関しては革靴1足、スニーカー2足のみです。
別に我慢してそうしている訳ではなく、自分が価値を感じるものにだけ、必要なお金を使っている、それだけなのです。
数千万円の家を買い、数百万の車に乗り、高級時計を腕に付けている人に、「なんて贅沢なんだ」と言われると、正直ちょっと笑ってしまいます。
自分の価値観だけで人に意見を言う事って、争いになるならない関わらず、とても恥ずかしい事だという事を意識しなければなりません。
価値観の違いを意識する方法
私は、友達や知り合いが、どんな仕事をしてどれだけ稼いで、どんな生活をしているかにさほど興味がありません。
興味がないと言えば語弊がありますが、人それぞれ考えがあって、今を生きていると思っていますので、それに対しては何も思わないという事です。
でも、自分が持っていない才能や、努力で勝ち得たものを持っている人は、当たり前にリスペクトしますし、そうでなくても、色々な話を聞きたいと思っています。
この違いわかりますでしょか。
私の個人的な考えになってしまいますが、価値観の違いをしっかり理解して生きる方法は、柔軟な頭を持ち、色々なものを見たり、色々な話が聞けたり、色々な人と会ったり、色々な本を読んだり、とにかく自分自身をフラットにし、様々な経験をする事だと思っています。
例えば、それが出来ない人は、その人がやっている仕事や生き方が気に食わなかったり、優越感や劣等感を感じている人です。
そういう思考で生きていると、色々なものや情報が歪んで入ってきてしまいます。
そうではなく、常にフラットな目や心で色々なものを見たり、感じる事で、自分の価値観だけではなく、他人の価値観を感じる事ができ、それを受け入れる事ができると思っています。
そうやって価値観の違いを意識して生きていれば、誰が何をしようが、何を買おうが、誰と付き合おうが、すんなり受け入れられます。
興味を無くすという訳ではなく、受け入れる事ができます。
私自身、色々な経験をして、4回も離婚をしないと気づかない事でした。
常に自分がかけたメガネからしか人を見れなかった、これは自分を振り返ってもの凄く感じます。
かと言って、今そういった価値観の違いをしっかり認識できているかと言われれば、そうではないかもしれません。
でも、皆が少しでもそういった事を意識し、世の中から争い事が少しでも減るならば、それはとてもとても素晴らしい事だと思うのです。
これからは、「個」というものが凄く重要な時代になると言われています。
それぞれの「個」を大切に、自分以外の「個」を大切に。
そんな時代、私は必ず来ると信じてます。
管理人・ライター / TOMOYA
49歳男性。
web制作、webマーケティング、また音楽関連の会社を東京都内で経営。(2011年設立)
栃木放送「Leina✫color」パーソナリティ。
大手企業でのサラリーマンから、ミュージシャンを目指した極貧生活、20を超える業種のアルバイトや正社員を経て起業。私生活では4回の結婚を経験するなどジェットコースターのような人生を生きる。
stand.fm始めました
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