仕事の事

【経験談】起業したいなら今すぐに!悩む時間を失敗する経験に回す

起業

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起業したいと考えている方に、「すぐに起業して!」と言っても、現在正社員で働いていたり、起業資金がなかったりと、「そんなすぐに出来ないよ!」と思われるのが当然だと思っています。

ただ、私が今すぐに起業した方がいいと思っている事には理由があり、実際に私がそれを経験して良かったと思っている事ですので、今回は私の経験談からこのことについて書かせて頂き、少しでも何かのヒントになって頂ければと思っています。

私は現在インターネットや音楽関係の会社を経営して、10年目に入りました。

この会社を立ち上げたのは、正社員を辞めた月の翌月です。

9年前の7月末に、上司に会社を辞める話をして、8月に有給休暇の消化を利用して起業の準備、9月1日に会社設立致しました。

それより前から起業の構想があった訳ではなく、会社を辞める話で上司と協議した7月末に起業しようと決めました。

起業しようと決めて会社設立まで1ヶ月ちょっとでした。

決して大きな会社ではなく、こじんまりと経営して参りましたが、一度も赤字を出した事なく、前年度の決算では1億円近い利益を出させて頂いたという実績があります。

そして、このタイトルでもある通り、「起業したいなら今すぐに!」と言いたいのは、少なくてもこういった実績を出させて頂いたのは、あまり考える事なく、すぐに起業した事が大きな要因となったと本当に思っているからなのです。

無計画で退社後すぐに起業した理由

無計画

私は、すぐに起業しただけでなく、全くの無計画でした。

性格上、計画を立てるのが苦手という訳ではないのですが、私にとって「起業」とは想像もつかないほど未知数だったのです。

未知数すぎて、事業計画を立てる事すらできませんでした。

まず、起業しようと思った理由は、36歳の無職の時に就活をしてみて、ことごとく面接に落ち、酷い状況になってしまったという経験があった為、「38歳という年齢で会社を辞めたところで、もうどこにも就職できない」と思い込み、起業するしか道はないと思った事です。

強い志があった訳ではなく、自分の中ではその道しかなかったのです。

ですので、生きていく為に、退社後すぐに起業しました。

経験のない業種で起業を決意

決意

私は、「ホームページ制作会社」として今の会社を起業しました。

かといって、ホームページ制作をどこかで学んだ訳ではなく、ましてやhtmlやcssも全然わかっていませんでした。

できる事と言えば、その当時あったAdobeの「Fireworks」というデザインソフトで少しデザインできる程度で、前職で少し触った事がある、というくらいでした。

では、何故その業種を選んだかというと、その前職で初めて「webデザイン」というものに触れ、もの凄く楽しいと思ったからです。

この「好きな事をずっとやっていたい」という気持ちが強かったですね。

周りからは、「それはあまりにも無謀すぎるだろ」と言われていたのを凄く覚えています。

会社設立手続きの期間にしていた事

準備

私は退社後すぐに会社設立の手続きに入りました。

フリーランスではなく、いきなり法人にした理由は、「株式会社」にした方がなんとなく仕事が取りやすそうな気がしたからです。

おそらく、この事業上、BtoBが主になってくる為、「格好だけでもつけとかないと」という凄く安易な気持ちでした。

でも、後にそれが正解だったと強く思う時が訪れます。

ただ、「会社設立」といっても、何をどうしたらいいか全くわかりませんでした。

たまたま知人に社労士がいたので相談したところ、司法書士を紹介してくれるとの事で、その方に全て任せる事にしました。

株式会社は1円から設立できるという事を知っていましたが、その司法書士から、「できるだけ信用の為に資本金を入れておいていた方が良いと思います」と言われたので、その時の全財産100万円を資本金にしました。

会社設立にかかる諸費用と、司法書士に支払うお金をあわせて30万円弱ほどになりましたが、資本金として入れた100万円から支払えるとの事でそうしました。

なんだかんだ設立予定日まであと20日あまりになり、何をしなければ駄目なのか考えました。

その時期にそれを考えるくらいでしたので、本当に無計画すぎますよね。

必要最低限のモノを準備する

必要

色々調べたところ、会社の実印となる印鑑、銀行印、社判はすぐに必要だという事で、ネットで調べ、安い通販で購入しました。

そして名刺。
名刺も通販で安いところはいくらでもありましたが、一応デザインをする会社ですので、自分で会社のロゴを作り、名刺のデザインをしました。

もうその時のロゴも名刺デザインも使っていませんでしたが、今見るととても酷いです。

パソコンは元々持っていたのでそれを使う事にしましたが、ホームページ制作事業という事で、レンタルサーバーの契約を急いでしました。

レンタルサーバーも色々調べたのですが、サポートの充実や安定性から考えて「エックスサーバー」で契約しました。

その当時からずっとエックスサーバーを使っていますが物凄く良いのでオススメです。

一度も不具合がなく、電話サポートもありますし、WordPressのようなCNSのインストールも簡単にできます。

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そして大事な銀行口座。

そんなの簡単にできるだろうと思っていましたが、知人から法人の口座を開設するのは容易ではないと聞いていたので、それも早めにする事に。

その当時、都市銀行で1番口座が作りやすいと言われていた「りそな銀行」で開設する事にし、色々な手続きをした後に無事開設できました。

自社ホームページの制作

ホームページ

そして、同時に構想を立てて少しずつ動いていたのが、自社サイトのホームページ制作。

ホームページ制作という事業をやろうとしているくらいなので、素人が作ったようなデザインにするわけにも行かず、結構頭を悩ませましたね。

色々なホームページを見ながら、自分がプロっぽいと思うデザインを集め、何がプロっぽいと感じるのかを研究し、真似できるとことは真似をし、少しずつデザインを完成させていきました。

サービス内容も平行して考えた感じです。あまりにも無計画過ぎますよね、本当に。

ただ、デザインが完成してもhtmlやcssがわからないのでコーディングする事もできず、コーディングができる知人に外注でお願いする事になりました。

おそらく費用は7万円だったと思います。

会社設立後から急遽始めた勉強

勉強

無事会社を設立する事ができ、私の「社長」という新しい人生がスタートしました。

「社長」と言っても自分1人しかいない会社でしたので名前だけでしたけど。

でも、その「社長」や「代表取締役」になったという意識を持つという事は凄く良かったと思っています。

人間って意識していると、それにふさわしい人間になろうとする力が働くらしいので、法人として起業する意味もここにあるような気がします。

起業してすぐに、前職でお世話になっていた顧客に、お祝いを兼ねて「うちのホームページを作ってよ」というお言葉を頂き作らせて頂く事に。

私は、10ページから15ページほどのホームページは30万円という単価設定をしていましたので、その金額で承諾して頂きました。

起業後一発目の仕事でしたので気合い入っていましたね。

構想からデザインまで1ヶ月かかってしまいました。

そして、自社ホームページと同じく、コーディングは知人にお願いしようとしたのですが、思っていたよりも高い金額を言われました。

これからもこの金額でやってもらうとなると、1サイト30万円という金額から値引きする事も難しく、おそらく当分の間は安く請けないと依頼なんかないと思っていましたので、もう少し安くできないか交渉しました。

そして、その交渉段階で、サイトの修正や更新の度にまた費用がかかるという事も知り(当たり前なのですがそんな事も忘れていました)このままではやっていけないという焦りが一気に押し寄せてきました。

そこで私は、コーディングを1から勉強する事にしました。

しかし、顧客の納品の事もあるので、数ヶ月かけて勉強する訳にも行かず、マンツーマンのオンラインで教えてくれるサービスを見つけ、3日という短いプログラムで何とか覚えようと決意しました。

そして、顧客に納期が遅れそうな事を説明し、朝から晩までhtmlとcssの講座を受講し、夜から朝方まで顧客のホームページのコーディングで復習をするという事をはじめました。

講座はあくまで、できるようになるまで教えてくれる訳ではないので、教えてもらった事をとにかく実践でやるのみでしたね。

3日間の講座が終わった後も、寝る間もなく色々調べながらコーディングしていました。

それから1ヶ月後、ようやく完成し、無事納品する事ができました。

初めての仕事は、納期がかなり遅れた仕事となってしまいました。

請けた仕事で勉強を重ねる

勉強2

無事納品できたのは良いですが、そんな具合で仕事を続けて行ける気がせず、自分の技術で30万という金額で請けれる気もせず、この先どうしようかとかなり悩みました。

はったりに近いデザインと、ボロボロなコーディング。

正直自信をなくしていました。

そして、悩んだあげく、料金面も含め方向性を変える事にしました。

私は、どこよりも安く受注する事にし、その代わり、その一つ一つの制作で勉強させてもらう事にしました。

20ページから30ページほどのホームページを5万円から10万円で請けていましたね。

それを知った知人の紹介で、案件自体は増えていきました。

そして、一つ一つデザインから真剣に取り組み、コーディングも丁寧に行うようにしました。

ある程度の時間で、ちゃんとした1つのホームページを作る事ができるようになってきましたが、それでは全く利益が出ない。

1ヶ月で1つのホームページを作ったところで、売上もほとんどなく、生活もギリギリでした。

その当時の自分の役員報酬を1ヶ月20万円で設定していましたが、もう会社の資金も残りわずかになり、「会社設立3ヶ月で倒産!?」と本気で思っていました。

そこで自分に課せたのがスピード。
今まで以上に丁寧に制作するけれど、スピードを倍に上げる。

「単価が低い分数をこなさないと利益は出ない」、もうそれしかありませんでしたね。

単価を低く設定した事もあり、ありがたい事に案件自体は頂けていたので、スピードを上げて制作するが、ちゃんと顧客に満足して頂けるモノ作るという意識を持ち、その当時は休みなし、徹夜も当たり前な感じで、とにかく数をこなしていきました。

そうやって受注した案件1つ1つで勉強させて頂き、それが全て大きな大きな経験となり、その後に繋がっていきました。

失敗と成功の経験を積み上げる事の重要さ

積み重ね

「とにかく安く請けるが、顧客を満足させる」

この気持ちを切らさず数ヶ月やっていたおかげで、デザインの技術、コーディングの技術も向上し、顧客から喜んで頂けるようになり、紹介して頂ける案件も増えていきました。

同時にSEO対策の案件も請けるようになってきたので、SEO対策の勉強も始め、スタッフを1名入れる事にしました。

※この当時は、SEO以外にも、私が知らない技術やシステムの導入などの相談もされましたが、それを全部請け、請けてから勉強するという無謀な事を繰り返していましたが、そのプレッシャーがまた大きく成長させてくれましたし、全部きっちり納品する事ができました。

私は主にホームページ制作、スタッフはSEOという分業をし、毎日忙しく仕事をする事ができるようになってきました。

ただ、失敗もかなり多く、顧客から叱責を受ける事があったり、お金を払わず連絡が取れなくなるという悪質な顧客もいたりと、もちろんいい事ばかりではなかったですが、今思うとその失敗があってこそ、今があると確信できます。

失敗と成功の繰り返しと積み重ねこそが、会社経営という未知の世界で成功する近道だと実感しています。

ちなみに、起業して1年目の売上は1200万円ほどで、利益を出す事に成功しました。

起業を考えているなら今すぐに

スピード

そして、またこの記事のタイトルに戻りますが、「起業したいなら今すぐに!」ともう一度言わせて頂きます。

今までこの記事を読んで頂いたなら、「こんな奴でも10年も経営できてんのか?」と思うでしょう。そう思うのが当然です。

でも、やはり私は起業したタイミングはとても重要だと思っています。

会社を辞めて、色々準備や細かい計画を立てていたら、おそらく今はなかったと思います。

計画通りに行かない事に自信をなくし、辞めていたかもしれません。

そして、すぐに起業したからこそ立ちはだかった数々の壁。

その壁のおかげで強くなる事ができると思っています。

会社経営というのは本当に未知の世界で、10年経ってもまだわからない事だらけです。

そんな事を起業前にいくら頭で考えても解りっこないですよね。

「事業計画はきっちり作らなきゃ駄目」や「勉強は起業する前にしなきゃ駄目」など、「駄目」という考え方を持っていると動ける範囲が狭まってしまいます。

悩んだり考えたり、細かい計画を立てるよりも、まず起業してみる。

「社長」になってみて考えてみてはいかがでしょか?
どうやったって失敗なんか何度もします。
それなら、できるだけ早い段階で失敗した方が絶対に良いです。

失敗なしで経営なんて絶対にできないですから、失敗を恐れず、逆にそれを楽しめるくらいになれれば良いですよね。

大丈夫です、こんな無能な私でもやってこれたのですから、誰でもその気持があればできる事です。

そして、会社員では決して見れない世界を一緒に見ましょう。

管理人・ライター / TOMOYA 
49歳男性。
web制作、webマーケティング、また音楽関連の会社を東京都内で経営。(2011年設立)
栃木放送「Leina✫color」パーソナリティ。
大手企業でのサラリーマンから、ミュージシャンを目指した極貧生活、20を超える業種のアルバイトや正社員を経て起業。私生活では4回の結婚を経験するなどジェットコースターのような人生を生きる。

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