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タイトルでもある通り、「直感」って聞くと少しスピリチュアルなイメージを持ちがちですよね。
宇宙や神様からの声のような、何か特別な感じを受けます。
とか言いつつ、私は宇宙とか次元とか波動とかが好きですので、あながち全くそれを否定する事はないですが、今回はちょっと違う視点から書かせて頂ければと思います。
私は会社の経営を始めて10年目になり、一度も赤字にする事なくここまでやってきましたが、今まで数え切れないほどの決断の場面がありました。
でも、そのほとんどにこの直感が働き、そしてその直感を信じて決断をしてきたつもりです。
でも、ただ宇宙の声とか、神様の声と思うだけでは、おそらくちゃんと決断できなかったと思います。
では、何故自分はこの「直感」を信じて上手くやって来れたのか。
それにはちゃんとした理由と確信があったのです。
恐れず自分を信じて何でもやってみる
私がこの「直感」を信じれる理由は、今まで生きてきた人生の経験があるからだと思っています。
私はプロフィールにも書かせて頂いたように、高校生の頃から30年以上でかなりの仕事を経験してきました。
すぐに辞めたアルバイトももちろんありますが、基本的になんでもやってみるというスタンスで生きてきました。
アルバイトや正社員のように、雇用されての経験はもちろん、自分がやりたいと思って始めた事がたくさんありました。
シンガーソングライターを目指してライブに出演していた日々から、アーティストを手掛け、プロデュースし、メジャーデビューさせて音楽の教科書に載せた事、とても怪しい会社の社長、何もないところからの起業など、自分で始めた事の経験の方が多いと思います。
プライベートでいうと、今までの人生47年間で4度も結婚と離婚をしてきました。
なかなかこんな経験している人はいないと思いますし、この経験はあまり人に勧める事ではないですが。
私が言いたいこの「直感」というのは、今までの人生で経験してきた全てが、潜在意識の中に記憶していて、何か大事な決断をする際やピンチの時に、その記憶全てから瞬時にデータを取り出し、計算し、最善案を炙り出すという事だと思っています。
という事は、より精度の高い「直感」にする為には、失敗を恐れず、とにかく自分が思う事をやってみる、という事を繰り返す必要があると思っています。
失敗が必ず役に立つ時が来る
確かに私は4度も結婚・離婚をしてきたくらいですから、「一般的」とは言えないかもしれませんが、ここまで特別な事じゃなくても、経験ってたくさん出来ると思っています。
この、「経験」と聞くとちょっと難しい気がしますが、「失敗」というと、たくさん出来そうな気がします。
皆、この失敗を避けて生きている訳ですから、あえて失敗するつもりなら、なんだって出来ますよね。
何かやりたい事、挑戦してみたい事があっても、この「失敗」という事が頭によぎって踏み出せない事は誰でもあるのではないでしょうか?
でも、あえて失敗するつもりなら、やりたい事も出来ますし、たくさん挑戦する事だってできます。
そしてその失敗こそが、この精度の良い「直感」を構成する大事な要素なのです。
経験してきた様々な失敗
私自身、今までの人生で数え切れないほどの失敗を繰り返してきましたので、正直言って覚えている事はかなり少ないです。
でも、黒字経営を10年もやってきて、4回も結婚できて、今、都内で何も困らずのうのうと生きていられるのは、やはり数々の失敗が支えてくれていると思いますので、「たくさん失敗をしてきた奴でもこんな風に生きてられるんだ」と思ってもらえるような大きな失敗談を2つ書かせて頂きます。
命を狙われる?
物騒なタイトルで申し訳ないのですが、実際に命が狙われていると思いながら生活していた時期の話しです。
私が雇われ社長として働いている時期に、知人とその娘(当時12歳)がボーカルをしているバンドを手掛ける話しがありました
私はその曲に感動し、オーナーにも曲を聴いてもらい、私が実際アレンジやプロデュースをし、その当時の会社から売り出すという計画を実行する事になったのです。
オーナーにも凄く気に入ってもらえたのですぐにスタートし、PVも自社で作り、テレビの取材なども取り付け、滑り出しは順調でした。
ただ、出ていくお金ばかりで、会社のお金が底をつきそうになったある日、オーナーから「今後の運営はこっちでする」と言われたのです。
私は知人と、「全部最後まで自分が責任を果たすから」という約束で始めた事なので、どうしてもその実権をオーナーに渡す訳には行きませんでした。
私は、その曲の権利を一旦全部アーティストに渡す契約を結び直し、私や関わっていた社員は会社を離れ、またそのアーティストから個人で権利を預かる契約を結び直したのです。
私はオーナーに、もうその会社には権利も何も残っていないと告げたところ激怒し、私は軟禁状態で叱責を受け続けました。
その後、なんとか許してもらえたのですが、実はとあるメジャーのレコード会社から声がかかっていた事を隠しており、その事が知れた時は私も社員も雲隠れしました。
若干裏の社会で活躍しているオーナーだったのと、見た目もとても怖かったので、見つかったら殺されると思いながら、社員とこっそり集まり物事を進めていました。
そんなある日、オーナーの知人から連絡があり、何をするかわからない程怒っていると言う事を聞きました。
もう、本当に殺されると思いましたね。
でも、その方が間に入り解決をしてくれるという事で全て委ねる事に。
その方は、「解決できるのはお金だけだ」と私達に言ってきました。
具体的に200万円という金額も出してきて、私達はそれに応じる事にしました。※その時点で私にはお金がなかったので、従業員にお金を借りました。
そして、その方とオーナー、私と社員の4名で会う事に。
新宿のどこかわからない狭いお店の個室で、本当に怖かった事を覚えています。
無言の中時間が過ぎ、私達は封筒に入った200万円をオーナーに差し出しました。
すると、オーナーが「なんだこれは?」と。
間に入ってくれた方が「俺が金で解決しろと言ったんだ?違ったか?」
と言った時、オーナーは激怒し怒鳴り始めました。
「誰が金だって言ったんだ!」
私達は言われた通りにしたにも関わらず、今にも襲いかかってきそうな恐怖に耐えるだけでした。
結果、権利の半分をオーナーに渡すという約束で終わる事で落ち着きましたが、私はその後オーナーに会う事はなく、未だにその事が頭から離れず13年過ごしています。
どんな事情があろうと、私達がやった事はオーナーを裏切る行為であり、決してやっては駄目な事でした。
その後、その曲を音楽の教科書に載せる事に成功した私ですが、私達がやった事は正しいとは思っていません。
私達は、始めからちゃんとオーナーに相談し、しっかり話し合うべきでした。
それが出来ていれば、誰も傷つけず、怖い思いや裏切ったという罪悪感を持たずに生きて来れたと。
でも、それは何もわからない若い自分達が犯した罪だと言い聞かせ、その経験や想いは、今後の人生に役に立つ時が必ず来ると信じ、確かにその経験はその後の人生の自分を助ける一部になりました。そして、いつかまたそのオーナーと仕事ができ、恩返しできる日を願っています。
裁判沙汰
私が今の会社の経営を始めてまだ1年目だったと思います。
その当時は、東京郊外のアパートで、スタッフと2人で仕事をしていました。
まだまだ売上が少なく、どんな仕事でもとことん受けていた時期でした。
そんなある日、近所にある会社から、ホームページのリニューアルを頼まれました。
ただ、その会社も立ち上げたばかりで予算がないという事で、リニューアルやその他の作業含め12万円という破格でで請ける事になりました。
※おそらくその当時の相場では50万円以上の仕事だったと思います。
その会社も社長と従業員2人でやっていた会社だったので、凄く親近感を持ち、「お互い頑張りましょう!」と声を掛け合っていたのを覚えています。
そして、1ヶ月以上やり取りをしながらその案件を進め、そしてようやく納品に。
しかし、納品が終わった直後から一切連絡が取れなくなったのです。
とても感じの良い2人だったので、「まさか逃げるなんて事はしないだろう」と思っていましたが、それから数週間連絡が取れず、会社に行っても誰も応答せずでした。
これはちょっとおかしいぞ、と思い、しつこく電話をしていると、その会社のスタッフの方が電話に出て「しつこいよ!金は払わないよ!」と言って電話を切ったのです。
私もスタッフも唖然としましたね。
それからだんだんと怒りが湧いてきて、電話やメール、また直接会社にも行きましたが一切応答せず、でも私はこの件に関して泣き寝入りする気になれませんでした。
ご近所で、立ち上げたばかりで大変そうだから破格で請けたにも関わらず裏切られた。
その事ばかりが頭から離れず、怒りでいっぱいになっていきました。
私は裁判をする事にしましたが、12万円という少額の為、普通に裁判をすれば全く意味がないと思い、自分で勉強をして少額訴訟をする事に。
1番の失敗は、契約書を交わさなかった事。
ご近所という事と、社長とスタッフの方の人柄が凄く良さそうだったので、別にいいか、と思ってしまったのです。
その為、契約の証拠を集めるのは大変な作業でした。
契約書がなかった為、やり取りしたメールの内容を全てプリントアウトし、少額訴訟の手続きの書類を作り、私はもの凄い時間をその訴訟の為に使いました。
そしてそれから数ヶ月後、裁判の日がきました。
相手は来ないかもしれないと思っていましたが、2人で出頭してきたのです。
そして裁判は始まりました。
裁判官は事前に私の資料を全て読んでくれていて、内容の把握をし、相場を理解してくれていました。
そのおかげで私達に有利に物事が進んで行く事に。
相手の「金額が高かった!」という言い分も出ましたが、裁判官が「そんな事は決してなく、逆に相場よりかなり安い」と言ってくれたおかげで、相手は何も言えなくなりました。
結果、全額払いたいけど払えるお金がどうしてもない、と言い出した為、私は「今月中に払うなら半分の6万にしてもいい」と話し、相手はそれを了承、そして裁判は終わりました。
約束通りその月に6万円の入金があり、全て終わりました。
でも、それは大きな失敗でした。
私は会社の仕事をメインで行っている立場でありながら、少額訴訟への時間に数ヶ月も使い、目的が達成できたとしても、結果6万円、全額返ってきたとしても12万円しか手に入らない。
そのおかげで他の仕事は出来ず、その後の売上はかなり下がり、売上を取り戻す為にまたかなりの時間を要したと思います。
しかし、そういった経験(失敗)をした事によって、その後、会社経営をして行く上で凄く役に立つ事になりました。
どういった人と仕事をするべきか、また、どんなに信頼関係がある人でも契約書をしっかり交わす事、お金を支払われなかった時にするべき事など、山程考える事がありましたが全て上手くやってこれたのです。
直感を使える人と使えない人
ちょっと重い内容の失敗も書かせて頂きましたが、こんなのはほんの一部で、今までの人生でいうと星の数ほど失敗を繰り返してきました。
でも、たったこの2つの経験・失敗でも、現在数年間何も問題なく好きな事で会社を経営できている事、私自身幸せに過ごせている事に大きな意味を持っています。
そして、その失敗の数と同等に、「成功」も経験してきています。
この失敗と成功の繰り返しこそが経験であり、この経験が自分の中で意味を持ち、「直感」として自分を助けてくれます。
この「直感」をバカにしたり、全く信じない人もいますが、おそらくそういった人は、こういった失敗や成功というものがない、又は少ないと思うのです。
勝手にスピリチュアル的なものと判断しているのかもしれません。
この「直感を使えない人」は、失敗を恐れて何もしない、出来ない人であり、「直感を使える人」は、失敗が出来る人です。
「今まで失敗ばかり恐れて何もできなかった」という方も多いと思いますが、そんな事は全くなく、どんな人生でもたくさんの事を経験していると思います。
そして、これからの人生でも、何度でも挑戦できますし、失敗だってたくさん出来るはずです。
「もう若くないから」とか、「今更失敗したくない」という方ももちろんいるかと思いますが、失敗を恐れず、自分がワクワクできそうな事にチャレンジしてみる事は凄く大事な事です。
これは「直感」を養うという事ではなく、幸せに生きて行く為に必要な事だと思っています。
やりたい事、挑戦したい事がある方は、これからは失敗を恐れる事なくチャレンジして欲しいです。
なかなか踏み出せない気持ちもよく理解していますが、その失敗も自分の糧となり、自分を助ける直感となり、これからの人生、必ず今よりも自分を幸せにしてくれるものだと思っています。
管理人・ライター / TOMOYA
49歳男性。
web制作、webマーケティング、また音楽関連の会社を東京都内で経営。(2011年設立)
栃木放送「Leina✫color」パーソナリティ。
大手企業でのサラリーマンから、ミュージシャンを目指した極貧生活、20を超える業種のアルバイトや正社員を経て起業。私生活では4回の結婚を経験するなどジェットコースターのような人生を生きる。
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